免税店大手のラオックス傘下の婦人靴メーカー、モード・エ・ジャコモ(MODE ET JACOMO)は、2019-20年秋冬シーズンから新ブランド「モード エ ジャコモ」を立ち上げ、同社が運営する5ブランドを統合する。
統合するのは「メダ(MEDA)」「カリーノ(CARINO)」「マニュ(MANU)」「モモン(MOMON)」「GJG」の5ブランド。統合後の価格帯は1万5000~10万円。これまで各ブランドが展開してきた価格帯に加え、ディテールに凝ったハイエンドのアイテムまでそろえ、価格帯に幅をもたせた。「統合前は26ブランドあり、多すぎた。ブランド間の差別化を図るのも難しいため、各ブランドが持つ特徴や方向性を変えなければ統合してもよいと判断した」とモード・エ・ジャコモの岡野智彦社長は説明する。
ブランド統合にあたり高価格帯のアイテムも展開する。価格帯の面で競合となる海外ブランドとの差別化については、「勝負になったときにすぐに『モード エ ジャコモ』を選んでもらえないかもしれないが、日本人の足に合うように作った木型や履き心地のよさには自信がある」という。
同社はブランド統合の他にも、SC専門ブランド「ファウンテン ブルー(FOUNTAIN BLUE)」の立ち上げのほか、3D計測器で足型を取りデザイナーが客の要望を聞いてデザイン画を描き起こして作るオーダーメードシューズのサービスを3月から始めるなど相次いで新たな取り組みをスタートしている。「今年は勝負の年」と岡野社長は語る。
「ファウンテン ブルー」19年春夏に立ち上げ、この秋冬から本格展開していく。合皮を使用することでパンプスは1万7000円以下に抑えた。「若い客層にアピールするためにデザイン性を重視した」と岡野社長。現在はレミィ五反田、柏高島屋、ららぽーとTOKYO-BAYの3店舗を展開するが、年内に新たに2店舗を出店予定だという。